Nature ハイライト

学習と記憶:次の行動を準備する皮質ネットワーク

Nature 532, 7600

大脳皮質の持続的で準備的な神経活動は、作業記憶や運動企図の基盤であるが、それを生み出す機構はよく分かっていない。こうした活動を示すネットワークモデルは外的擾乱に弱い。今回、K Svobodaたちは、マウス運動前野で、次に行う運動の方向を予測する準備活動は、片半球への擾乱に対しては極めてロバストだが、両半球に擾乱を加えると崩れることをin vivoで示した。運動準備活動の回復には、擾乱を受けていない反対側の運動前野からの入力が必要である。この知見と一致して、ネットワークのモデル化により、相互に結合したモジュール間の冗長性がネットワークをロバストにすることが示された。この原理は、他の皮質ネットワークにも適用できる可能性があり、光遺伝学実験の結果の解釈にも関係してくるだろう。

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