Nature ハイライト

がん免疫学:転移に対する最初の免疫応答

Nature 531, 7595

患者の免疫系と腫瘍との間で、肺転移の最初の数分から数時間の間に起こる相互作用は、がんの進化における非常に重要な局面である。今回、循環中の腫瘍細胞の細胞運命を生体内画像化法によって追跡する実験から、腫瘍に由来する微小粒子が肺の血管構造に沿って移動することが明らかになった。微小粒子の大部分は肺間質の骨髄系細胞に取り込まれ、この過程は転移性播種の一因となる。微小粒子のごく一部は通常型樹状細胞に取り込まれ、こちらは流入リンパ節での抗腫瘍免疫応答の開始に関わると考えられる。

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