Nature ハイライト

構造生物学:InsP3受容体の構造

Nature 527, 7578

哺乳類のイノシトール 1,4,5-トリスリン酸受容体(InsP3R)1型のリガンドが結合していない状態の4.7 Å分解能での低温電子顕微鏡構造が、I Seryshevaたちによって報告された。InsP3Rは細胞質でのCa2+シグナル伝達を仲介していて、広範囲にわたる生理機能に関係している。今回の構造から、Ca2+が通過する中央の経路が明らかになり、これは近縁のリアノジン受容体などの他のイオンチャネルで見つかっているものと類似していることが分かった。だが、この四量体チャネルのC末端ドメインの構造は独特のもので、InsP3Rのゲート開閉を活性化するための独特のアロステリック機構を示している。

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