Nature ハイライト

医学:自然リンパ球はエネルギー消費を増やして脂肪を減らす

Nature 519, 7542

現在、肥満の発生には遺伝要因や環境要因と共に免疫系も関わっていると考えられている。最近の研究で、脂肪組織のグループ2自然リンパ球(ILC2)が、マウスの肥満発生の要因となることが明らかにされた。今回D Artisたちは、ILC2が、インターロイキン33に応答してメチオニン-エンケファリンペプチドを産生し、エネルギー恒常性に極めて重要な役割を果たしていることを示している。このペプチドによって、白色脂肪組織からベージュ脂肪細胞と呼ばれる特殊化した脂肪細胞集団の出現が促進され、こうした「ベージュ化」過程の結果、エネルギー消費が増加して脂肪蓄積が減少する。

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