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惑星科学:エンセラダスにおける熱水活動の証拠

Nature 519, 7542

土星の衛星エンセラダスの断面図(イメージ画像)。地下海の海底では岩石と熱水の相互作用が起きていると考えられる。
土星の衛星エンセラダスの断面図(イメージ画像)。地下海の海底では岩石と熱水の相互作用が起きていると考えられる。 | 拡大する

Credit: NASA/JPL-Caltech

H Hsuたちは、土星系内に存在するケイ素に富んだナノメートルサイズの塵のストリーム粒子について、カッシーニ探査機に搭載された宇宙塵分析器(CDA)を使って分析を行った。この粒子はもともと、エンセラダス内の地下水から噴出した氷粒子に埋め込まれていたものであって、その後土星のE環内でスパッタ浸食によって放出されたシリカ粒子であると考えられることが、実験やモデリングによって示された。こうした特徴は、塵のストリーム粒子が、エンセラダスの海洋底で高温熱水反応によって形成され、プルームまで輸送されたことを示唆している。

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