Nature ハイライト

分子生物学:ISWI酵素群によるヌクレオソームの位置取り調節機構

Nature 512, 7513

ISWI(imitation switch)ファミリーのクロマチンリモデリング酵素は、ヌクレオソームが一定の間隔で位置するように働いており、これは遺伝子サイレンシングやヘテロクロマチン形成に非常に重要である。今回、X Zhuangたちは一分子蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)をさまざまな生化学的手法と組み合わせて用い、ヒトのACF(ATP-dependent chromatin assembly and remodelling factor)として知られているISWI酵素複合体がヌクレオソームの間隔を調節する機構について報告している。DNAリンカーの長さは、ACFの補助サブユニット(Acf1)により検知され、ヌクレオソームのヒストンH4の尾部を介して、触媒サブユニット(Snf2h)へとアロステリックに伝達される。著者たちは、この機構はISWIファミリーの酵素群に広く当てはまるだろうと考えている。

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