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古生物学:始祖鳥の復権

Nature 498, 7454

今回新たに発見された原始的な鳥類型獣脚類<i>Aurornis xui</i>の化石と復元画。
今回新たに発見された原始的な鳥類型獣脚類Aurornis xuiの化石と復元画。 | 拡大する

Credit: Jonica Dos Remedios/Claude Desmedt/IRSNB

この20年間に、羽毛を持つ獣脚類恐竜が中国で次々と発見されたことで、鳥類の進化や飛翔の起源に関する考え方は大幅な見直しを迫られており、象徴的な化石である「始祖鳥」が現生鳥類の祖先からやや離れたところに位置するのではないかという意見まで出されている。しかし、中国遼寧省の髫髻山(Tiaojishan)累層(ジュラ紀中・後期)で見つかった別の鳥類様恐竜により、始祖鳥は系統図で従来通りの場所に位置付けられることになった。新たな系統解析により、始祖鳥は初期に分岐した鳥群として復帰し、トロオドン科は配置替えされて鳥群の姉妹群となった。これらの解析結果は、ジュラ紀中・後期のアジアでは鳥類が早くから多様化したことや、鳥類の前肢が推進する羽ばたき飛行が単一の起源を持つという説と一致する。

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