Nature ハイライト

宇宙物理学:合体する大質量スターバースト天体

Nature 498, 7454

HXMM01系は、重力レンズ効果を受けた一対の星形成銀河で、ハーシェル重層的系外銀河探査(HerMES)で初めて見つかった。今回、この系の多波長観測によって、約110億年前に起きた銀河の衝突合体の様子が捉えられた。現存する大質量楕円銀河の大部分はこの時期に形成されている。こうした出来事は、宇宙論的な時間スケールでは短寿命といえ、観測されることはまれである。合体しつつあるこれらの銀河では、1年につき太陽質量の2000倍という星形成率で星が作られている。ガスだまりは2億年以内に空になる可能性が高く、その頃までには、大質量楕円銀河はすでに生成されてしまっているだろう。

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