Nature ハイライト

環境:国際貿易が内包する生物多様性というコスト

Nature 486, 7401

新たな研究で、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストにある絶滅危惧種の記録と、農作物や木材などの商品の生産によって生物種への脅威を作り出している世界の産業とを結びつける地球規模モデルが開発された。このモデルによれば、世界の生物種に対する脅威の3分の1近くが国際貿易によるものである。その結果生じる「生物多様性への負荷」は、先進国の消費者が開発途上国の生物種に対する脅威をどれほど促進しているかを明らかにしている。生物多様性にかかわる商品の主な最終目的地として、米国、欧州連合、および日本が浮かび上がり、破壊的影響の最も大きい産業としては、コーヒー、ゴム、ココア、ヤシ油、水産および林業が挙げられている。

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