Nature ハイライト

生理:サーチュイン活性の再検討

Nature 477, 7365

サーチュインの過剰発現によって寿命が延長することは、線虫(Caenorhabditis elegans)とキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)で報告されている。キイロショウジョウバエで見られる、食餌制限が寿命に及ぼす効果も、サーチュイン分子Sir2に依存すると考えられてきた。今回、これらの知見が遺伝的背景の紛らわしい影響によるものであることが明らかにされた。この研究は、サーチュインの過剰発現による寿命延長効果は酵母だけのものである可能性を示唆するとともに、酵母と線虫で見られる食餌制限の効果はサーチュインを介したものではないことを示した研究を裏付けている。

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