Nature ハイライト

気候:エルニーニョの今と昔

Nature 471, 7337

解像度が粗い古気候代理指標による証拠から、500万〜300万年前の鮮新世温暖期(PWP)は、永続的エルニーニョ状態を特徴とし、赤道太平洋は一様に温暖だったことが示唆されているが、これは「寒冷舌」が南米から西へ延びるという現代の状態とは違っている。しかし、化石サンゴから今回新たに得られた高解像度の気候代理指標データによって、この主張に疑問が投げかけられた。フィリピンで発見された、明瞭な年輪をその骨格に含む、保存状態のよい鮮新世温暖期の化石サンゴは、その時代の西太平洋の海洋の状態が現在見られるものと似たエルニーニョ変動を特徴とすることを示している。

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