Nature ハイライト

地球:見せかけの折れ曲がり

Nature 430, 6996

ハワイ−天皇海山列は北太平洋の海底を横切って走っている海嶺で、南西端に位置するハワイ諸島でその特徴がもっとも顕著に表れている。この海山列はテクトニックプレートがマントル中の「ホットスポット」上を通過する際に、ホットスポットが地殻を通る道を開けようと突き上げて形成されると考えられている。しかしハワイ−天皇海山列にははっきりとした折れ曲がりがあり、その起源の説明が難しいことが研究者の悩みの種である。この折れ曲がりは約4,700万年前に起こった太平洋プレート運動の変化が原因であるとするのが一般的だが、問題は全球的にプレート運動を再現したモデルではこの折れ曲がりを説明できないことだ。B Steinbergerたちは、ハワイ−天皇海山列の形状が、全球のプレート運動を個々のテクトニックプレート内部の変形および全球のマントル流によるねじれに起因するホットスポットプリュームの動きと結びつけることで説明できるとしている。

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