Nature ハイライト

発生:脳になる能力

Nature 455, 7211

大脳皮質は哺乳類の脳の中で最も複雑な構造であり、そこにはさまざまな種類のニューロンが含まれている。マウスの培養胚性幹細胞を用いた研究から、in vitroでも皮質ニューロンの多様なレパートリーが生じうることが明らかになった。マウス胚性幹細胞には、モルフォゲンが存在せずソニックヘッジホッグ阻害物質が存在する条件下で大脳皮質を形成できる特性が、本来備わっているのである。この知見は、ニューロンの細胞運命が指定される機序を明らかにし、脳疾患のモデル化と治療のための新たな手段を示すものである。

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