Nature ハイライト

医学:ストレスにさらされた心臓

Nature 451, 7178

AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)は、多くの生物学的過程のマスター調節因子であり、糖尿病、がん、アテローム性動脈硬化症、虚血性心疾患などのさまざまな疾患の薬物標的となる可能性がある。虚血時の心臓では、AMPKが、グルコース取り込み促進によって組織を損傷やアポトーシスから保護する。新たな研究で、虚血ストレス下の心臓が放出する炎症性サイトカインMIF(マクロファージ遊走阻止因子)によって、AMPKが活性化されることが明らかになった。この結果は、細胞のストレス応答の本質に新たな光を当てるものであり、MIF量の低さが冠動脈疾患患者のリスク・マーカーとなる可能性を示している。

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