Nature ハイライト
免疫学:抗原クロスプレゼンテーションを増強する新規分子の開発
Nature 641, 8061
抗ウイルスや抗腫瘍の効果的なCD8+ T細胞応答には、効率の良い抗原クロスプレゼンテーションが必要である。今回、抗原と直接結合してそれらを樹状細胞の小胞体へ送達し、さらにそこからクロスプレゼンテーション経路へと導くSABER(stimulator of interferon genes 〔STING〕 agonist-based endoplasmic reticulum-targeting molecule)と呼ばれる新たな分子が開発された。SABERは、現行の方法を上回るレベルで腫瘍やウイルスに対するCD8+ T細胞応答を著しく増強し、強力なワクチンアジュバントとしても作用する。
2025年5月1日号の Nature ハイライト
物性物理学:二次元MnBi2Te4に見つかったアクシオン類似準粒子
物性物理学:トポロジカル反強磁性体に見つかった新たな量子異常ホール効果
強誘電体:ウルツ鉱型強誘電体における電界誘起ドメイン壁の解明
応用光学:中赤外周波数コムとして使える完全集積型半導体レーザーチップ
電子工学:高速グラフェン系フラッシュメモリー
有機金属化学:芳香族メタロアヌレンの合成
有機化学:芳香族化合物とアルコールまたはカルボン酸の直接カップリング
地球物理学:リソスフェア運動と海嶺拡大に対する氷河強制の影響
人類の移動:地中海の離島に渡っていた中石器時代の狩猟採集民
古代DNA:「緑のサハラ」に牧畜をもたらした文化伝播
神経回路:マウスの行動を切り替える脳内の交換機
植物科学:イネによるウイルス感染の感知と防御開始の分子機構
微生物学:ヒト腸内細菌における薬剤耐性の分子進化機構
免疫学:抗原クロスプレゼンテーションを増強する新規分子の開発
がん:グリオブラストーマは多様な神経回路に速やかに組み込まれる
構造生物学:複製ヘリカーゼがDNA二本鎖を巻き戻して複製フォークを作る
構造生物学:ミトコンドリアのピルビン酸輸送体の構造と機能