Nature ハイライト

材料:ナノ粒子の自己集積

Nature 439, 7072

2種類の異なる材料を2元系ナノ粒子超格子へ集積することは、化学組成を精密に制御して各成分をきっちりと配置したさまざまな材料(メタ材料)の合成に向けた有望な方法である。理論的には剛体球から集積によって形成できる安定な2元系超格子構造は数種類しかないため、この方法は限界があると予想されていた。しかし、この限界を打ち破る手段がないわけではない。ナノメートルスケールでは2元系ナノ粒子構造を安定にする余分な力(静電力、ファンデルワールス力、双極子力)が存在するからだ。E V Shevchenkoたちは今週号で、金属や半導体、磁性体、誘電体でできたナノ粒子をさまざまに組み合せて、15種類を超える新しい構造を合成したことを報告している。この成果から、プログラム可能な物理・化学特性をもつ新規材料やメタ材料を設計するにあたって、自己集積が有望らしいことが明らかになった。

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