Nature ハイライト

遺伝学:脳細胞中のクロマチンのトポロジー

Nature 599, 7886

ゲノムの3D核構造を調べるには、Hi-C法などのような塩基配列解読に基づく方法が用いられてきたが、脳のような組織内で特定の細胞タイプのクロマチントポロジーを調べるのは難しかった。今回A Pomboたちは、以前開発したGAM(Genome Architecture Mapping)技術と、免疫選択を組み合わせた免疫GAM(immunoGAM)を開発し、これを未変性のマウス脳組織に由来する特定の細胞集団で使って、クロマチンのトポロジーを調べている。この手法により、細胞タイプ特異的な遺伝子発現パターンに関連する、クロマチンの特異的なコンホメーションが明らかになった。例えば、盛んに転写されているクロマチンや、接近可能なクロマチンを持っている長い遺伝子では、脱凝縮が拡大したり、「ドメインの融解」が起こったりしていた。

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