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考古学:初期の人類の行動を示す内陸部の証拠

Nature 592, 7853

カラハリ盆地南部の遺跡で発見された、10万5000年前のホモ・サピエンスが収集した方解石の結晶。
カラハリ盆地南部の遺跡で発見された、10万5000年前のホモ・サピエンスが収集した方解石の結晶。 | 拡大する

Credit: Jayne Wilkins

現生人類に特徴的な行動に関する最初期の証拠は、アフリカの最南部の海岸洞窟から得られており、その年代は12万5000~7万年前と推定されている。しかし、アフリカ南部では内陸部の考古学的標本が極めて少ない。今回J Wilkinsたちは、カラハリ砂漠南部の岩窟住居(海岸から約600 km内陸に位置する)で発見された、約10万5000年前の考古学的資料について報告している。これらの資料には、別の場所から運ばれたに違いない方解石の結晶やダチョウの卵殻の破片が含まれていた。これは、他では海岸部の遺跡としか関連付けられていない人類の行動が、はるか内陸部でも存在したことを示している。

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