Nature ハイライト

コロナウイルス:COVID-19の死亡率には各国間で異なるパターンと一致するパターンがある

Nature 590, 7844

今回M OʻDriscollたちは、45か国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連死データと22の国レベルの血清検査とを組み合わせて、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染者の年齢別の死亡率(IFR)を見積もり、国別の総感染者数を推定している。その結果、65歳未満の感染者の相対的な死亡リスクは各国間で一定だが、65歳以上の死亡数のばらつきは非常に大きく、報告されているよりもかなり多いことが分かった。このモデルは、地域的なばらつきにも対応可能であるため、推定された死亡数は地域的な感染動態を再現するための基準として使用することができる。著者たちは、このモデルを用いて、南米の多くの国々など発病率の高い国では65歳以上の死者数の多くが報告されていないこと、また、ヨーロッパでは介護施設でのアウトブレイク(集団発生)のために報告されている死者数がかなり多いことを明らかにした。

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