Nature ハイライト

分子生物学:DNAの働きは塩基配列だけにあらず

Nature 587, 7833

DNAは比較的安定なB型二重らせん構造であるという当初の見方は、いくつかの研究によって覆されてきた。例えば、塩基は頻繁かつ一時的にフーグスティーン型塩基対を形成することを発見した研究などである。今回R Gordânたちは、転写因子とDNAの結合のエネルギーコストを定量化して、結合部位中のミスマッチが実際にこのコストを低下させる場合があることを明らかにしている。これらのデータから、転写因子がDNAに結合する際には、DNAの塩基配列の読み取りを使うだけでなく、エネルギー的なペナルティーも考慮していることが分かった。

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