Nature ハイライト

分子生物学:クロマチン凝縮の動態

Nature 575, 7782

ヘテロクロマチンタンパク質HP1は、ヌクレオソームをオリゴマー化して相分離した凝縮物中に詰め込むことにより、クロマチンをまとめ上げると考えられている。今回G Narlikarたちは、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)のHP1タンパク質Swi6が、ヌクレオソーム中に埋め込まれているヒストン残基を動的に露出させることによって、ヌクレオソームのオリゴマー化と相分離とを連動させていることを明らかにしている。Swi6がヌクレオソームコアを変形させると相分離が促進される。それはおそらく、ヌクレオソーム間に多価相互作用が生じる機会が増えるためだろう。

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