Letter

カスケード・シリコン・ラマンレーザー

Nature Photonics 2, 3 doi: 10.1038/nphoton.2008.4

<p>ラマンレーザーの主な利点の1つは、他の従来型レーザーでは容易に実現できない波長域のコヒーレント光を発生できることである。最近、シリコンにおいて近赤外域の高効率ラマンレーザー発振が実証され、中赤外域の低コスト小型室温レーザーの実現に大きな可能性が示された。このようなレーザーは、微量ガスの検知、環境モニタリング、生物医学的分析から工業プロセス制御や自由空間通信に至るまで、多くの用途に非常に望ましいものである。今回我々は、シリコンでカスケードラマンレーザー発振を初めて実験的に実証したことを報告する。これは、近赤外から中赤外域へのレーザー発振波長の拡張に道を開くものである。我々は、1,550 nmのポンプ光源を用いて、5 mW を超える出力で、波長1,848 nmの安定な連続波2次カスケードレーザー発振を実現した。このレーザーはシングルモードで動作し、測定されたレーザー線幅は2.5 MHz未満である。</p>

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