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国立大学で若手研究者が減少傾向
日本の科学技術研究の根幹を担っている国立大学で、若手研究者の減少が止まらない。このままでは、科学技術競争力の低下につながるおそれが。
教科書を書き変える大発見がなされた。これまで60年間の通説は、「ヒトの女性は卵巣内にすべての卵を持って生まれ、生後に、新たに卵が増えることはない」というものだった。ところが今回、マサチューセッツ総合病院の研究者らが、成人女性の卵巣から、卵を作り出せる幹細胞を発見したのだ。直接の発見者は、現在埼玉医科大学産婦人科にいる高井泰・准教授。今回の卵原幹細胞(OSC)の発見により、新しい不妊治療法はもちろん、生殖可能年齢の延長など、新たな道が開かれるのは明白だ。
日本の科学技術研究の根幹を担っている国立大学で、若手研究者の減少が止まらない。このままでは、科学技術競争力の低下につながるおそれが。
動物実験反対運動が激化しており、このままでは、最もきちんとした環境と規則に基づいて進められている動物実験が、不可能になってしまう。今こそ科学者は立ち上がるときだ。
科学の実践において、政治に全くの無関心ということはありえない。 今日のような危機の中、科学者は社会が直面する課題に、知的かつ専門的に対応すべきだ。
マウスでの3つの独立した研究から、毛髪、目および心臓細胞に正常機能を回復できることが示された。
セックスとアルコールによる報酬系の基盤には、たった1つの神経伝達物質が関与している。
小児期に細菌にさらされることで発生・成熟中の免疫系が調整される機構の解明に、一歩近づいた。
成人女性の卵巣から卵を形成する幹細胞が見つかった。これにより、不妊の新しい治療法や生殖可能年齢の延長への道が開けるだろう。
ヒトの臨床試験と同様の試験を動物で並行して行う「並行臨床試験」により、薬剤の効果に違いをもたらす遺伝学的な手がかりが得られる。
新しい宇宙望遠鏡NuSTARは、未開拓のX線領域の観測を、低コストで実現する。
風味がよく、商業的に成り立つ、カフェインを含まないコーヒーを作るために、1世紀以上にわたってチャレンジが続いている。
重度のてんかん治療のために、脳梁離断という過激な脳外科手術を受けた一群の患者がいる。彼らの協力による心理実験や調査が1960年代から行われ、左右脳の機能や神経科学に関して、多くの知識がもたらされた。
ハエトリグモは、クモの巣を張らない。獲物めがけてジャンプし、捕まえるのだ。その目の構造が変わっていることを知った小柳光正・大阪市立大学准教授たちは詳しく調べてみた。すると、これまでに知られていない珍しい視覚の持ち主であることが発見された1。網膜に結ぶ像のボケ具合で、ハエトリグモは獲物までの距離を測っていたのである。
すべての有機分子は多くの炭素–水素(C–H)結合を持っているため、その中から1つだけ探し出して、反応させるようなことは難しい。しかし、ありふれた化学基を「変装」させて、これをおとりとして利用すれば、この問題が解決できる。
自分の姿を別種の生物に似せて、捕食者から身を守るようになった生物種がいる。ところがその中に、擬態が不正確なものがいる。自然選択に直面しながら、なぜ不完全な擬態はなくならないのか。 ハナアブの分析結果から、その謎に迫るヒントが得られた。
「弱い予想」の証明に一歩
善玉菌のおかげで“強精マウス”に?
Nature 2012年4/5〜4/26号のハイライトを掲載しています。
Nature ダイジェスト 2015年4月号を無料公開しています。
ぜひご覧ください。
主に手を取るのは寝る前と休憩時ですね。冊子版やスマートフォンでNature ダイジェスト の記事をみるのが日課になっています。
基本的には化学系の学生といえど、元々科学(サイエンス)が好きな子ばかりであると思うので、若い学生ほどよく読んでいる気がします。
平易な日本語で科学分野の最新情報が記載されていて、大変読みやすい。自分の専門分野以外の情報を短時間で得ることができる。
Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778