Editorial

低コストが必ずしも低インパクトとは限らない質素なイノベーション

サイザルアサ(Agave sisalana)。 Credit: Chris Hellier/Corbis Documentary/Getty

科学と技術のイノベーションが経済の成長と発展を加速させる力を持っていると興奮気味に語る政治家や政策立案者は多い。その際に思い描かれているイノベーションは、都心のピカピカのビルから生まれるイノベーションであることが通常だ。しかし、人々の生活を改善するイノベーションの全てが、そのような資源を必要とするわけではない。だからこそ現地で入手できる持続可能な素材を使って低価格の製品を開発して大量に消費するというプロセス(「質素なイノベーション」と呼ばれることがある)が勢いを増しているのだ。

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翻訳:菊川要

Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 3

DOI: 10.1038/ndigest.2024.240305

原文

Frugal innovation: why low cost doesn’t have to mean low impact
  • Nature (2023-12-06) | DOI: 10.1038/d41586-023-03816-7

参考文献

  1. Molina, A., Kothari, A., Odundo, A. & Prakash, M. Commun. Eng. 2, 81 (2023).
  2. Hossain, M. Technol. Soc. 67, 101759 (2021).
  3. Harris, M., Bhatti, Y., Buckley, J. & Sharma, D. Nature Med. 26, 814–817 (2020).