Editorial
命を救うワクチンの接種率を高める方法とは
ワクチンは命を救う。世界保健機関(WHO)の推計では、麻疹ワクチンだけで、2000年から2018年までに2300万人を死から守った。また、女子へのヒトパピローマウイルス(HPV)の予防接種を実施している国々の一部から得たデータによると、予防接種を受けてから5~9年を経た15〜19歳の女性において子宮頸部前がん病変を発症した者の占める割合が、未接種者における割合より51%も低下した1。世界的に見ても多くの疾病の予防接種率が上昇している。その一方で、定期的な予防接種を受けられない「ゼロ接種児」が、まだ1430万人も存在している(最新のデータが存在する2022年の時点)。
全文を読むには購読する必要があります。既に購読されている方は下記よりログインしてください。
本サービスでは、サイトご利用時の利便性を向上させるためにCookiesを使用しています。詳しくは、シュプリンガーネイチャー・ジャパン株式会社の「プライバシー規約」をご覧下さい。
翻訳:菊川要
Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 10
DOI: 10.1038/ndigest.2024.241005
原文
Vaccines save lives: how can uptake be increased?- Nature (2024-07-09) | DOI: 10.1038/d41586-024-02224-9
参考文献
- Drolet, M., Bénard, E., Pérez, N. & Brisson, M. Lancet 394, 497–509 (2019).
- Shekhar, R. et al. Vaccines 9, 119 (2021).
- Lazarus, J. V. et al. Nature Med. 29, 366–375 (2023).
- Milkman, K. L. et al. Nature 631, 179–188 (2024).
- Guan, H. et al. Sci. Rep. 14, 10845 (2024).
- Dai, H. et al. Nature 597, 404–409 (2021).
- Rabb, N. et al. Nature 604, E1–E7 (2022).
- Meriggi, N. F. et al. Nature 627, 612–619 (2024).