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200万年前のグリーンランド北部に想像を超えた豊かな生態系

かつてグリーンランド北部はマストドンの生息地だった。 Credit: Beth Zaiken/bethzaiken.com

グリーンランドの北東端、北極海に突き出たピアリーランドと呼ばれる半島に位置するカップ・クブンハウン(Kap København:英語ではCape Copenhagen)。北緯82度30分、西経21度のこの場所は、ヒトがほとんど住まない不毛の地であり、ノウサギの類いやジャコウウシは生息しているが、植物はわずかしか生えていない。このほど、その凍結した土壌から回収された200万年前のDNAの塩基配列が解読され、この地域がかつてはマストドン(ゾウの絶滅近縁種)やトナカイの生息地であり、そうした動物たちの歩き回っていた森林生態系は、現在の地球上のどの生態系とも異なっていたことが示唆された。この研究は Nature 2022年12月8日号で発表された(K. H. Kjær et al.Nature 612, 283–291; 2022)。

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翻訳:小林盛方

Nature ダイジェスト Vol. 20 No. 3

DOI: 10.1038/ndigest.2023.230315

原文

Oldest-ever DNA shows mastodons roamed Greenland 2 million years ago
  • Nature (2022-12-07) | DOI: 10.1038/d41586-022-04377-x
  • Ewen Callaway