2021年11月号Volume 18 Number 11

mRNAワクチン完成までの長く曲がりくねった道

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のパンデミック下において、大きく飛躍したmRNAワクチン。この研究は、実は何十年も前から行われていて、数百人もの科学者によって一歩一歩積み重ねられてきた。というのも、RNAは著しく不安定で、ワクチンとして利用することは不可能だとされてきたからだ。

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株式会社Integral Geometry Scienceの木村建次郎博士、木村憲明博士は、応用数学上の未解決問題である波動散乱逆問題を解析的に解くことに成功し、多重経路散乱場理論の確立に成功した。
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Editorial

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Publishing Academy

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News in Focus

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世界各国の数百万件の論文出版記録の縦断研究から、20年前と比べて、研究者として歩み出す女性が増加傾向にあることが分かった。

一般的な科学用語の多くは、アフリカの言語で表記することができない。アフリカ各地の研究者たちが、そんな状況を変えようとしている。

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Feature

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Japanese Author

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神経と筋肉のつなぎ目には多様なタンパク質が集積していて、神経筋シナプスの形成と維持に寄与している。これらのタンパク質をコードする遺伝子に変異があると、先天性筋無力症(CMS)という深刻な神経筋疾患が引き起こされる。小出昌平・ニューヨーク大学医学部教授らは、DOK7と、DOK7が結合することで安定化するタンパク質MUSKの構造と機能を詳細に解析し、DOK7変異によるCMSの発症機序を解明。さらに、得られた知見に基づき、機能異常を救済する抗体の作製にも成功した。

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News & Views

市民会議を構成する代表人をより公正に選択するための 革新的なアルゴリズムが報告された。そのように選出された人々からなるグループは、民主主義と専門知識の間のギャップを埋める助けになりそうだ。

細胞は栄養素を感知することにより、現在置かれている状況に合わせて増殖を調整できる。今回、タンパク質複合体であるmTORC1によって、特定のアミノ酸のレベルに合わせて細胞の増殖を調整できることが明らかになり、特にロイシンを感知してmTORC1が活性化される仕組みがより明確になった。

溶液中で電気化学的に励起された個々の分子の発光反応が直接撮像された。この方法は、外部光源を必要としないため感度が高く、細胞の撮像では、標識付けせずに鮮明な画像を得ることができる。

化学療法への抵抗性がどのように生じるかを理解すれば、より優れた抗がん剤治療につながる可能性がある。化学療法抵抗性には、化学療法を生き延びた腫瘍細胞である持続生残細胞が関与していると考えられている。今回、細胞の特徴を詳細に評価する方法が開発され、これによって持続生残細胞の起源が明らかになった。

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Advances

マスク着用と検査は 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の要だが、この2つをまとめて実行するデバイスが登場しそうだ。ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(いずれも米国)の研究者が合成生物学の技術を使って、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)を正確に検出するマスクを作った。

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Where I Work

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Wanda Diaz Mercedは、Virgo(イタリア・ピサ近郊)を用いるコンピューター科学者・天体物理学者。

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