Nature ハイライト

免疫学:CD24はヒト固形腫瘍における自然免疫チェックポイントである

Nature 572, 7769

がん免疫療法とは、免疫系の構成成分が関与する、もしくはそれを利用したがん治療の形態である。A Barkalたちは今回、がん免疫療法の有望な新規標的としてCD24を特定している。この研究では、CD24が、いくつかの固形腫瘍の表面で高発現しており、腫瘍関連マクロファージが発現する受容体Siglec-10(sialic-acid-binding Ig-like lectin 10)との相互作用を介してマクロファージ媒介性のがん細胞除去を阻害することが明らかにされた。CD24とSiglec-10の相互作用を阻害すると、マクロファージを介した腫瘍細胞のファゴサイトーシスが増加して、マウスモデルにおいて腫瘍増殖が減少することが分かった。この新たな「don’t eat me(私を食べないで)」シグナルは、治療的介入の新規戦略を開発する上で有望な標的である。

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