Nature ハイライト

材料科学:スピンホール効果の磁気的反転

Nature 565, 7741

伝導体に電流を流しながら磁場を印加すると、電子の経路が曲がり、電子は伝導体の片側に蓄積される。ホール効果と呼ばれるこの現象は19世紀にエドウィン・ホールによって報告されたものだが、その後、電子スピンについてこれに関連する現象(スピンホール効果)が発見され、スピントロニクスデバイスにおいてスピンと電流を結合させる有用な手段が得られるようになった。この効果は通常、非磁性材料に関係しているが、大谷義近(東京大学ほか)たちは今回、磁性材料にのみ存在する、スピンホール効果への磁性の寄与を発見している。

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