Nature ハイライト

フォトニクスデバイス:通信帯域において例外点周りを回る

Nature 562, 7725

カイラリティーによって誘起される方向性応答は、例外点と呼ばれる非エルミート特異点を伴うエキゾチック系において研究されている。そうした系では、例外点を囲むループ上に系がパラメトリック構成を誘導すると、スペクトルカラリティーによって時間非対称な状態移行がもたらされる。近年、非エルミート波動相互作用に基づくデバイスに関する新しい方式と潜在用途の探求に関心が高まっている。今回J Yoonたちは、フォトニックモードが光領域の例外点を動的に囲むシリコンフォトニック構造を実現している。注目すべきことは、作製されたデバイスが、光通信の全帯域をカバーするスペクトル帯にわたる時間非対称な光伝送を特徴とすることである。従って、今回の研究は、非エルミートトポロジカルダイナミクスに基づく広帯域光集積デバイスへ向けた有望な実験的ステップといえる。

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