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構造生物学:チャネルロドプシンにおける光駆動型の陰イオン透過

Nature 561, 7723

微生物のチャネルやポンプに含まれるロドプシンは、光によって陽イオン電流を発生させるため、光遺伝学で生理学的機能を操作する手段として定着している。光遺伝学ではこのような活性化物質が現在広く使われているが、陰イオン透過性チャネルロドプシン(ChR)の神経回路阻害への使用はまだ初期の段階である。今回、K Deisserothたちが行った2つの研究により、ChRでの光駆動型イオン透過の分子基盤が報告された。1つ目の論文では、藻類由来で天然に存在し、青緑色光で駆動される陰イオンChRであるGtACR1の結晶構造が示されている。この構造は、機能解析の結果と共に、陰イオン透過の基盤に関する知見をもたらした。2つ目の論文では、人工的に設計されたChRのpH 6.5および8.5での結晶構造が示されている。著者たちはさらに、天然のChRと人工的に設計されたChRの両方から得られた情報を使って、「FLASH」と名付けたGtACR1の変異体についても報告している。これは大きな光電流と速い速度論的性質を示し、動物の行動制御研究に使える可能性がある。

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