Nature ハイライト
		
		
        
		
		発生生物学:培養皿で肝臓を育てる
Nature 546, 7659
ヒトの発生過程において、異なる種類の細胞間の相互作用が細胞系譜の分化状態や細胞の成熟に影響を及ぼす機構は分かっていない。B Treutleinたちは今回、単一細胞RNA塩基配列解読技術を用いて、肝細胞、間葉系細胞、内皮細胞の相互作用の再構築に基づいた三次元オルガノイド系での肝細胞系譜の出現を解析した。このin vitroの知見を、ヒトの胎児および成人の肝臓から得たデータと比較したところ、オルガノイド由来の肝細胞は胎児肝臓細胞に非常に類似していることが分かった。化合物スクリーニングにより、この三次元系を用いれば、シグナル伝達経路がどのように内皮ネットワークや肝芽細胞形成に影響を及ぼすかを探索できることが示された。
2017年6月22日号の Nature ハイライト
- 気候科学:火山噴火が暴くエアロゾルと雲の相互作用
- 視覚:眼全体で動きを符号化する
- がん:エキソソームによる膵臓でのKRAS標的化
- 構造生物学:ヒト多剤輸送体の構造
- 量子物理学:二体相互作用を観察する
- 病原性細菌:マンノシドで尿路感染症を減らす
- 発生生物学:培養皿で肝臓を育てる
- 神経炎症:ループスの神経症状の陰にミクログリア
- がん:がん抑制におけるBAP1の新規な役割
- がん:がん細胞でのアポトーシスを手助けする


