Nature ハイライト

健康科学:早期脳過成長から自閉症スペクトラム障害を予測できる

Nature 542, 7641

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、脳の過成長と関連するとされるが、これが行動症状とどのように関係するのかは明らかにされていない。今回、H Hazlettたちは、家族性ASDに高いリスクを持つ幼児を対象に神経画像化による長期的研究を行い、24か月齢時点でASDの診断を受けた高リスク児は、6~12か月齢の時点で皮質成長率の増大を示していたことが分かった。高リスク児の早期脳過成長は、24か月齢での社会性障害と関連しており、6か月と12か月時に取得した画像データから、高リスク児における24か月時のASD診断を予測できた。これらの知見から、ASD発症に向かう脳成長の軌跡の差は、生後第1年の間に早くも現れることが分かる。

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