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免疫学:抗腫瘍防御に対する細胞死の影響

Nature 537, 7621

腫瘍における細胞死は予後不良と関連していることが多く、こうした関連現象はこれまで、資源の限られた環境内で急速に分裂するがん細胞が原因であると考えられてきた。今回R Eilたちは、腫瘍内細胞死が実際には抗腫瘍免疫の抑制に能動的な役割を果たしていることを明らかにしている。腫瘍間質液中の細胞外カリウム濃度が上昇すると、ヒトとマウスのT細胞でT細胞受容体によって誘導される抗腫瘍機能が阻害されることが分かった。また、腫瘍特異的T細胞で排出輸送体のKcna3を過剰発現させてカリウムを細胞外に排出できるようにしてやると、この免疫抑制を無効にできることも示された。

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