Nature ハイライト

心疾患:アテローム性動脈硬化の発生機構

Nature 536, 7614

N Leeperたちは今回、マウスとヒトにおいて、アテローム性動脈硬化病変が、罹患組織の効率的な除去を妨げる「don't eat me(私を食べないで)」シグナルを、抗貪食作用膜貫通型タンパク質CD47の発現という形で発するようになることを明らかにした。彼らは、抗CD47抗体を投与すると、この貪食による除去作用(エフェロサイトーシス)の欠陥が正常に戻り得ること、そして複数のアテローム性硬化症マウスモデルで改善が見られたことを示した。これらの結果は、心臓血管疾患において、エフェロサイトーシス促進を目的とする標的治療が有望である可能性を示唆している。

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