Nature ハイライト

遺伝:コレステロールをRNAiでカット

Nature 432, 7014

「RNA干渉(RNAi)」と呼ばれるテクニックは、病気の原因遺伝子のスイッチを切って病気を治療する方法として非常に有望だが、この方法を最も必要としている細胞でうまく働かせることが難しい。H-P Vornlocherたちは、簡単で画期的な新しいRNAi利用法により、マウスのコレステロール値を低下させたと報告している。この方法は、動物の体を冒す冠動脈疾患などのさまざまな病気の治療にRNAiを利用するための実用的な方法となるかもしれない。 今回の研究によって、RNAiが現在よりもはるかに幅広い病気の治療に利用できる可能性が見えてきた。「この方法が、他の病気の原因遺伝子抑制にも使えるかどうかは、今後さらに動物モデルで研究すべきだろう。もし証明されれば、RNAiの利用に大変革がもたらされるだろう」とJ RossiがNews and Viewsで述べている。

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