Nature ハイライト

オプトメカニクス:フォノンを1つずつ数える

Nature 520, 7548

ナノスケールの機械共振器を使えば、さまざまな検出やセンシングで高い精度を得ることができる。このような系で、機械運動の量子である個々のフォノンを数えるのはこれまで不可能だったが、もしこれが可能になれば、量子情報スキームに新しい応用が開かれる可能性がある。今回O Painterたちは、光共振と機械共振を結合するようにパターン形成したシリコンのナノ梁を調べた。このデバイスを光ポンピングすると光子が放出され、それらはフォノンの数に直接対応していて、標準的な手法を使って検出される。この測定によって、ポンピングパワーのしきい値を超えると、レーザーに似たフォノン放出、すなわちナノ機械共振器の自続発振へ遷移することが明かにされた。この実験は室温で行われたが、低温へ拡張すれば、機械系の量子挙動を詳細に検証できる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度