Nature ハイライト

がん:まれな脳腫瘍の解析

Nature 511, 7508

頭蓋内胚細胞腫(IGCT)は、主に思春期の男性に発症し、アジアで多く見られるまれな腫瘍であるが、比較的わずかな理解しか得られていない。著者たちはエキソーム塩基配列解読、標的化大規模塩基配列解読、SNPアレイを用い、62人のIGCT患者について解析し、KIT/RASおよびAKT/mTORシグナル伝達経路に高頻度に変異が見られることを明らかにし、またヒストンデメチラーゼでありアンドロゲン受容体のコアクチベーターでもあるJMJD1Cにまれな生殖系列変異を見いだした。この研究は、KIT/RAS活性化の抑制とAKT/mTOR経路を標的とする治療が、有望な戦略候補となることを示唆している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度