Nature ハイライト

がんゲノミクス:膀胱がんの治療標的を探し出す

Nature 507, 7492

今回、がんゲノムアトラス(TCGA)プロジェクトの一環として、筋層に浸潤したグレードの高い尿路上皮膀胱がん131例について解析が行われ、32個の遺伝子で頻発性変異が見つかった。それらの中には、細胞周期調節、クロマチン調節およびキナーゼシグナル伝達経路に関与する遺伝子が含まれている。クロマチン調節遺伝子は、今までに調べられた他のよく見られるがんのどれよりも、尿路上皮がんで高頻度に変異していた。また、頻発性のインフレーム活性型FGFR3–TACC3融合や、遺伝子の不活性化に関連するウイルスの発現や組込みも明らかになった。これらの腫瘍のうち69%で治療標的候補が見つかったことは重要である。

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