Nature ハイライト

地球:カンラン石の変形

Nature 507, 7490

カンラン石は、上部マントルで最も豊富に存在する鉱物であり、幅広い熱力学的条件の下で最も弱い鉱物なので、応力下でのその変形はマントルのふるまいに対する重要な制約条件となる。P Cordierたちは、回転欠陥の運動を含むカンラン石集合体の変形のモデルを提示している。この欠陥は、「回位(ディスクリネーション)」と呼ばれ、これまでのマントルレオロジーの研究では無視されてきた。このような回位の運動から、カンラン石内の塑性流動を記述するためのこれまで見つかっていなかった機構が得られる可能性があり、原子スケールから大規模なマントル流までの、上部マントルのレオロジーのマルチスケールのモデル化が可能になると著者たちは考えている。

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