Nature ハイライト

構造生物学:より小さい結晶からタンパク質構造を決定する

Nature 505, 7482

X線結晶構造学では、高品質のデータセットを生成するために必要な、大きくて配列のそろった結晶を得るための結晶化条件の最適化に非常に長い時間がかかることが多い。最近、X線自由電子レーザーからの極めて短く強いX線パルスを使って、ナノメートルからマイクロメートルサイズのタンパク質結晶から、結晶が放射損傷を受ける前に回折データを得られることが示された。連続フェムト秒結晶学と呼ばれるこの手法により、巨視的で配列のそろった結晶が作製できないタンパク質やタンパク質複合体の構造が得られることが期待されている。連続フェムト秒結晶学の大きな制約の1つが、関連する既知構造の予備知識なしにはタンパク質の構造を解けなかったという問題である。今回、X線自由電子レーザーを用いた連続フェムト秒結晶学によって「位相問題」を実験的に解き、タンパク質がどのようなものかという予備知識なしにタンパク質の高分解能構造を得る方法が報告された。

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