Nature ハイライト

神経科学:課題に関係した感覚入力を選択して統合する機構

Nature 503, 7474

霊長類の前前頭皮質ニューロンは、感覚刺激のさまざまな側面を表現しており、課題に依存して時間とともに変化する応答を示す。こうした複雑な応答が、入力の関連する側面をどのように表現しているのか、あるいは異なる文脈の中で行動にどのように関与しているのかは、よく分かっていない。今回V Manteたちは、サルが文脈依存的な感覚運動課題を行う際、前前頭皮質の個々のユニットでは、課題に関係する信号と関係しない信号が混じっているが、ニューロン集団のレベルで展開する動的過程の枠組みで見れば容易に理解できることを示した。反復的に接続させた神経ネットワークモデルによって、実際のデータの重要な特徴が再現できたことから、課題に関係する情報を選択し統合して1つの判断に至るための新規な機構の存在が示唆される。

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