Nature ハイライト 工学:より高性能のシリコン 2006年5月25日 Nature 441, 7092 半導体ナノワイヤーを使った電界効果トランジスター(FET)は将来、超小型電子回路で標準的なシリコン、MOSFETに取って代わるかもしれない。MOSFET、すなわち金属-酸化物半導体電界効果トランジスターは、高速スイッチングやコンピューターの集積回路に使われている、ありふれたトランジスターである。ゲルマニウムのシェルとシリコンのコアからできた特殊な構造のナノワイヤーは、ほぼ完全な電子伝導チャネルをもつため、ナノメートルスケールの電界効果トランジスターとして有望である。トランジスター配置では、このゲルマニウム/シリコンナノワイヤーは、コンダクタンスが高くスイッチング遅延時間が短いといった点で最新のMOSFETよりも優れた特性をみせることが今回明らかになった。 2006年5月25日号の Nature ハイライト 進化:頭に注目 宇宙:銀河系ではまれなγ線バースト 遺伝:マウスでも見つかったパラミューテーション 物理:電子顕微鏡を一工夫 工学:より高性能のシリコン 地球:海面下の噴火活動 進化:協力と裏切りのせめぎ合い 微生物:ボルバキアにぴったりのすみか 細胞:治療手段として期待されているshRNAに副作用 目次へ戻る