Nature ハイライト

細胞:足場タンパク質が細胞周期の停止に歯止めをかける

Nature 493, 7430

DNA損傷や複製ストレスはチェックポイントキナーゼの活性化を引き起こし、それによって細胞周期が停止して、DNAの修復ができるようになる。しかしチェックポイントの活性化は、損傷が修復された後も細胞周期の停止が持続しないように、厳密に調節されなければならない。M Smolkaたちは、DNA修復の足場タンパク質であるSlx4とRtt107が複合体を形成し、Dpb11とリン酸化ヒストンH2Aと相互作用することを明らかにした。Dpb11とリン酸化ヒストンH2Aは、チェックポイントのアダプターでRad53キナーゼを活性化するRad9の正の調節因子である。このようにしてSlx4–Rtt107複合体は、Dpb11の結合とH2Aのリン酸化を指標にしてDNA損傷を直接的に監視し、チェックポイントキナーゼの活性を調節している。

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