Nature ハイライト

気候:政治的なためらいは高くつく

Nature 493, 7430

気候変動の緩和に必要な費用の不確定性は、地球物理、技術、社会システム、政治に存在する不確定性が基になっている。地球物理学的な不確定性は、ほかの3つの要因とは独立に見積もられることが多く、主な不確定性の全体的な評価を困難にしている。今回J Rogeljたちは、統合モデリング法を用いて、4つの主な要因の影響について、地球温暖化の特定の閾値(よく議論される「2°C」など)を超えないようにするのに必要な温暖化対策の費用を算出した。そして、政治的な不確定性が費用の分布に飛び抜けて大きな影響を与えることが見いだされた。これらの結果から、2°Cという目標を実現するには、排出削減の努力だけでなく、高効率かつ低エネルギー要求型の対策を2020年よりかなり前に採用しなければならないと著者たちは結論している。

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