Nature ハイライト

発生:カスパーゼを介さないアポトーシス

Nature 488, 7410

プログラムされた細胞死は正常な発生の重要な要素であり、欠陥のある細胞や過剰な細胞の除去、また感染などへの応答に用いられる。このような細胞死のほとんどは、カスパーゼとして知られるプロテアーゼファミリーに依存した機構が働いた結果として起こる。カスパーゼ非依存的な細胞死も起こるが、それらの機構についてはまだよく解明されていない。R Horvitzたちは、線虫(Caenorhabditis elegans)の発生の際に細胞死を起こすようにプログラムされている細胞が、カスパーゼ非依存的な様式で取り除かれる仕組みについて報告している。このような細胞は、カスパーゼの活性がなくても発生中の胚から押し出され、アポトーシスを起こした細胞と外見的にはほとんど同じように見える。この型のアポトーシスには、AMPK関連キナーゼ経路が必要とされることが今回明らかになった。

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