Nature ハイライト

気候:東南極における亜熱帯期間

Nature 488, 7409

始新世初期においては、大気中の二酸化炭素濃度は、おそらく現代の3倍だった。緯度方向の温度勾配はおおむね小さく、地球の両極は現在よりもはるかに温暖だった。この時期の南極の気候はまだよくわかっていない。今回、始新世初期における温室期の最盛期のきわめて温暖な時期とその後の寒冷期にわたる、南極における陸域の気候と植生動態の記録が提示されている。このデータは、東南極では熱帯に似た生態系が維持されており、冬の気温が10℃以上に達していたことを示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度