チャンドラX線観測衛星によるX線アーカイブデータの研究から、ビッグバン後約6億年、赤方偏移z = 6〜8という観測可能な最初期におけるブラックホール成長の尺度が得られた。この結果は、ブラックホールが、宇宙の最初期から母銀河と共に成長していたことを示唆している。大量に降着が起きているブラックホールの大半は、かなりの量のガスと塵の中に埋もれていて、これらが最もエネルギーの高いX線以外の放射の大部分を吸収してしまい、宇宙の再電離には寄与していない。
2011年6月16日号の Nature ハイライト
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