Nature ハイライト

Cover Story:関節を作るための骨折り:この「歩くサボテン」は現在の節足動物の先触れだったのか

Nature 470, 7335

<i>Diania cactiformis</i> の想像図
Diania cactiformis の想像図 | 拡大する

Credit: Jianni Liu

節足動物に見られる関節を持つ肢は、世界最大の種数を擁するこの動物群の進化を促進した重要な革新である。節足動物の祖先は、脚を持つ蠕虫に似た「葉足動物」と呼ばれる絶滅した動物群であると考えられている。中国で新たに発見された5億2,000万年前の化石葉足動物は、既知の化石種中で現生節足動物に最も近縁のものであるかもしれない。蠕虫に似た、この細い動物は、「歩くサボテン」のような姿をしていることから、Diania cactiformisと命名された。頑丈で関節のあるとげだらけの脚の始まりのような構造は、この奇妙な動物が節足動物の起源にきわめて近いものである可能性を示唆している(Letter p.526)。

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