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Nature ハイライト

地球：水の損失は氷床の移動速度を調節する

Nature 469, 7331

温暖な年に融解水の量が増加すると、氷河や氷床とその下の岩盤との間の潤滑剤となって、移動する氷の速度を増加させると予想されうる。しかし、そうではないらしい。グリーンランドにおける氷移動速度の人工衛星観測の結果は、融解水の供給増加に伴って氷河下の効率的な放水路が発達すると、実際には氷移動速度が減少することがありうるという最近の理論的予測（go.nature.com/v7WSps）を裏付けている。グリーンランド氷床の6個の主要な氷河で得られたデータから、研究が行われた6年間すべてで初期の氷の速度上昇は同じ程度だったが、より多くの融解水が生成される温暖な年には、夏季後半に氷河の移動速度の顕著な減少が起きたことが示された。

2011年1月27日号の Nature ハイライト

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